先日、こんなツイートをしたのですが
実際にエンタメ業界で積極的に取り組んでいる例があるのかどうか気になり、調べてまとめてみました。
ビリー・アイリッシュやコールドプレイは環境問題に積極的に取り組んでいることで有名ですよね。
ビリー・アイリッシュは、自身のツアー「WHERE DO WE GO? WORLD TOUR」にてファンにマイボトルを持参するよう促したり、ドリンクのストローを自然由来のものにしたり。リサイクルできる缶でのドリンク販売、リサイクルボックスも設置。
また、2022年に予定されているツアーではサステナビリティー活動のパートナーであるReverbと提携し、気候変動対策と気候の公平性に重点的に取り組む“Billie Eilish Action Village”を展開する予定。ツアーはBIPOC(Black, Indigenous and People of Color/黒人、先住民、有色人種)や、女性がリーダーを務めている環境団体、ReverbのMusic Climate Revolutionキャンペーンによる包括的行動計画が主催・支援。ツアーによる環境への二酸化炭素排出量を抑えるだけでなく、温室効果ガスを直接的に、目に見える形で除去するプロジェクトを支援。これらの集団的な取り組みにより、ビリーのツアーは排出されるよりも多くの放出物を除去する、いわゆる “Climate Positive”(気候に有益)なものになる。有害なものを少しでも削減することはできるけど、大きなファンダムを持つビリーが積極的に取り組むことで、気候に「有益」になるところまで持っていけるなんてすごすぎます…。
環境にやさしい方法を見つけるまでツアーをしないと2019年に語っていたコールドプレイがついに2022年ツアー開催を発表。前回のツアー対比で二酸化炭素排出を50%削減できるといいます。ツアーは飛行機での移動を最低限に抑えられるよう計画。できる限りチャーター便ではなく商用便を使い(彼らのようなワールドスターが…!)、輸送には可能な限り電気自動車またはバイオ燃料を使用するそう。アプリで観客の移動に伴うカーボンフットプリント(そのプロセスに関わる温室効果ガスをCO2に換算した数値)が計測できたり、その排出をオフセットできるようチケット1枚につき1本以上の木を植える。
詳しくはこちらの記事をどうぞ→「英バンドColdplay、「気候ポジティブ」なワールドツアーを開催へ」
また、ポール・マッカートニーやアリアナ・グランデは動物愛護・環境保全の面からもヴィーガンを公言しています。(畜産農業によって排出される二酸化炭素の量は大変多く、熱帯雨林も畜産農業のために伐採されています。)
環境保全のメッセージを込めた楽曲を発表しているミュージシャンも大勢います。慈善活動家としても有名なマイケル・ジャクソンは「Earth song」を1995年にリリース。いかに地球が人間によって破壊されているか、環境問題や貧困問題を訴えました。亡くなる前日、THIS IS ITのリハーサルで最後に歌った曲だそうです。
2019年に開催された岐阜県中津川で行われた「中津川THE SOLAR BUDOKAN 2019」では、ロックミュージシャンの佐藤タイジが2012年に100%ソーラーエネルギー活用したロックコンサートを開催。
フェスのエネルギーシステムを解説し、「ソーラー電源で鳴らすギターアンプは音がいい?」という実験をしている動画もありました。
カンヌ映画祭では、2021年に初めて、環境をテーマにした部門を設け、環境対策に取り組む世界の若者に焦点をあてた作品などを上映しています。監督や俳優らが歩くレッドカーペットを交換する頻度を減らす(あれって交換してたのか…!)ほか、プラスチックボトルに入った飲み物の配付をやめるなど、運営面でも環境に配慮しているそう。
私が昨年の夏に見ていた韓国の音楽バラエティ番組「Sea of hope」も、環境問題を意識して作られていた部分がたくさんありました。海辺のバーで歌手や俳優がミュージックバーを営業する、という企画なのですが、出演者自身がどのようにバーを営業するかをプレゼンするシーンでは、プラスチックフリーにすること・生ごみを肥料化して不必要なごみの排出量を減らすゼロウェイストを実践・太陽熱(発電)パネルを通して自然からエネルギーを得るなど、自然を破壊せず海と共存できる持続可能なBARを完成させる、と言及していました。使用しているエプロンにWWF(環境保全団体)のマークが入っていたり、実際に海に潜ってゴミ拾いをしたりと、しかもそれを大プロジェクト!と銘打つわけではなく、韓国を代表するような人気の俳優や歌手の方が自然にやっている姿がとてもよかったです。
その他、参考になる記事をいくつか見つけたのでシェアします。
・ヤマハInspiredウェブ記事「あらゆる音楽活動を、地球環境にやさしいものに。」
・Billboard JAPAN SDGs「Def Tech:環境問題に取り組む彼らが音楽を通して発信していくもの」
・「エリー・ゴールディング、日本盤発売が遅れた理由はCDのプラスチックにエコ素材を使うため」
・Newsweek「音楽ストリーミング配信は環境に優しくない?」
最後の記事を読むと、脱プラスチックの面からサブスクに切り替えた方がいいと安易に思ってたけどそういうわけにはいかないんですね…。膨大な電力消費をクリーンなエネルギーに変えたり、対策できることはありそうです。
私個人の音楽活動ではなかなか大きなインパクトを起こすことは難しいですが、それでも自分のポリシーに則ってこつこつと発信しようと思います。
昨年初めて発売した私のオフィシャルグッズ、KeepCupとのコラボタンブラーは1つの売上ごとに森林再生のために100円の寄付をweMORIを通じて行っています。詳しくはこちら