どうしたら緊張しなくなりますか?

「どうしたら緊張しなくなりますか?」

吹奏楽コンクールまっさかりなこの季節、生徒さんによく聞かれる質問です。
緊張して普段通りの演奏が出来なかったらどうしよう…と不安になる気持ち、とてもよく分かります。

でも、そう聞かれたら「緊張することって悪いことかなぁ?」と私は聞いています。

 

緊張することは悪いことではない

そもそも緊張するということは、そのステージに懸ける思いが強いからおこるものだと思います。
今まで練習してきた成果を出しきりたい!大切なソロを上手に吹きたい!と強く大切に思うことで、「緊張して失敗したくない」という不安な気持ちが出てくる。

私も今までたくさんの舞台に立ってきましたが、緊張で手が震えることもあります。呼吸が浅くなってしまうこともあります。

そして、一生忘れられない大失敗をしたことがあります。

 

大切な卒業試験での大失敗

大学の卒業試験は、大学に併設されている大きなホールでソロ演奏。卒業試験は賞の授与も決まるので、みんな力を入れて準備をしています。

大学1年生の頃から「卒業試験はコープランドのクラリネット協奏曲を吹く!」と決めていたくらい、大好きな曲を選び、毎日死ぬほど練習していました。

憧れだった曲と日々向かい合う喜び、大きなホールでソロ演奏ができる楽しみと、もちろん不安もありました。

 

いざ、当日。
自分でも驚くほど、今までにない緊張感に包まれました。

いわゆる「本番に強い」タイプだったので、いつもは舞台に立つと緊張はほぐれていたと思うのですが、舞台に出て行っても手は震え、今から自分がどうすればいいのか全く分からない状態になっていました。

しかも、着ていたアシンメトリーなドレス、1つしかない肩紐が演奏中にずり落ちてきてしまったことも気持ちを焦らせた原因でした。(体部分をコルセット状態にきつく固定されているのでドレスが脱げてしまうということは絶対にないのですが。。。)

どんな演奏をしたのか全く覚えていません。
でも「自分の音楽を表現できなかった」ことははっきりと覚えています。

なぜなら演奏中は「緊張しない」ことばかりを考えていたからです。

どうしよう、めっちゃ緊張してるぞ、、落ち着け落ち着け、、あぁーーーどうしよう、、、

と「自分の音楽を表現すること」に集中できませんでした。
今思い出しても泣きたくなるくらい、悔しかった。

 

緊張していることを受け止める

大事なのは「緊張しない」ことではありません。

自分の音楽を表現する、練習の成果を出し切る演奏をするなど、「本来の目的を果たすこと」です。

緊張をなくそうとすることに集中してしまうのが一番の失敗。

緊張感の中で、どうするか?を考えてみてください。

 

シュミレーションしてみよう

それでも、異常に緊張して手足ががくがくしたり頭が真っ白になる中で、最大限のパフォーマンスをすることは難しいかも知れません。

私は数日前から緊張する場のシュミレーションをするようにしています。

どんな会場なのか?天井は高い?
お客さんはどのくらいいる?
温度はどのくらいかな。

そして自分の手順も確認。

舞台上に出て行く。
あれ?譜面台に楽譜を置いてからおじぎ?おじぎしてから置くんだっけ?
チューニングは裏でする?舞台上で合わせる?

転んだりしないかな。そうだ、靴履いて練習してみようか。

あぁ、ここ失敗しそう。どうかな。もう一回確認しておこう。

など、緊張するであろう場面を想像し、わざと緊張状態を作ります。その上でシュミレーションをし、練習をします。
少しでも不安要素やその場で考えることを少なくしておくと、「本来の目的を果たすこと」に集中できます。

あまりにも直前すぎる時期は不安になってしまうだけなのでおすすめしません。

 

諦めてください。緊張を取り除くことはできません。

「どうしたら緊張しなくなりますか?」の答えは、緊張しなくなるのは無理です。諦めましょう。

緊張しているけど、自分は舞台上でどうしたいのか。それに集中できれば、きっといい演奏が出来ます。

 

みなさんが最大限のパフォーマンスが出来ますように!応援しています。

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