こんにちは!クラリネット奏者のまつり(@matsuricoffee)です。
中学校・高校の吹奏楽部指導のお仕事ではクラリネットパートのレッスンだけでなく、合奏指導をしたり、顧問の先生が合奏しているのを見学させて頂いてその中でアドバイスをする機会も多くあります。
特に夏のコンクールや定期演奏会前はホール練習に伺う機会も多いのですが、先生が「ホールいっぱいに響かせて」とアドバイスするシーンがよくあります。
ホントのところ、「響く音って何?」「ホールに響かせるって結局どうすればいいの?」
「ホールいっぱいに響かせて」
そう言われたら実際、どうすればいいんでしょう?
正直な所、私も「ホールに響く音」というのがどうすれば出るのか、正確に伝えることはできません。でもそれを頭の中ではっきりとイメージすることは出来ます。今の自分の音がそうなのかどうかを判断することも出来ます。
中高生に「自分の楽器のプロや吹奏楽のプロの演奏を、コンサートホールに聴きに出かけたことってある?」とよく聞くのですが、返ってくるのは「聴いたことない…」という答えがほとんど。
パートごとに外部講師を呼んで指導を受けている学校も多いですし、今はYoutubeで音だけでなく映像まで見られたり、ネット上で音源を購入してすぐに手元で聴くこともできるので、自分が演奏している楽器の本当の音をまったく聞いたことがない子はいないと思います。スカイプを通して楽器のレッスンまで受けることができます。
これだけ技術が発展して、スマートフォンの前、パソコンの前ひとつで完結出来てしまう時代ですが、自分の足で演奏会に出かけるよう、私は口すっぱくしてお願いしています。なぜでしょうか。
「生」のコンサートやライブに出かけることで得られること
もちろん、プロ奏者が講師として来てくれて、その場で生の音を聴くことが出来るのは素晴らしいことだと思います。近くで指使いを見られたり、ささいな息遣いまで感じることが出来ます。
でも、ホールに聴きに行かないと「ホールに響いている音」というのは絶対に分かりません。
いくら「ホールに響かせよう、響かせよう」とイメージだけしても、ホールで吹いている動画を何回観ようとも、体感しないと分かり得ないことです。百聞は一見に如かず。
自分の楽器の演奏者はどんなブレスをしているのかな?
どんな姿勢や構え方で吹いているのかな?
ホールにはどんな風に響いているんだろう…
じっくりじっくり味わえるのは生だけです。
演奏だけでなく、ステージ上での立ち振る舞いなども参考になると思います。(併せて読んでほしい記事「アンサンブルコンテストで疑問に思うこと。」)
先日、指導先の合奏でメロディのニュアンスがうまく伝わらず、実際に私が吹いてみるとすぐにつかんでくれたようで、一気に音が変わりました。
言葉で伝える力をもっと磨かなきゃいけないと思ったのと同時に、やっぱり実際に見たり聴いたりして、頭の中にイメージが出来るのが一番だなと。
吹奏楽部のみなさんへ、特に顧問の先生方へ
練習することももちろん大事ですが、部員みんなでコンサートに出かけると上達のきっかけになることもあると思います。
コンサートにお誘いしてもよく「部活があるので…」という生徒さんが多いのですが、ホントに聴きたかったら部活なんて休んじゃえー!!と私は思います(笑)
素晴らしい。やっぱりトッププロの演奏を聴いて、良い音を全身で感じることが、良い音作りの第一歩だと思う。良い音を聴かないで良い音を作れるわけがないんだから。 https://t.co/xH7wdm3JaG
— 酒井 格 (@italian_sky) 2017年9月30日
上手な学校は顧問の先生が生徒さんを連れてコンサートに出かけています。イメージの共有がしやすくなりますよね。
私もたくさん生の音のシャワーを浴びて、ぐんぐんうまくなるつもり!
自分が演奏するのも楽しみですが、やっぱりライブやコンサートに行くのももちろん楽しみです♪
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